2010.07. マリブ鴨川ガールズフェス レポート - 日本プロボディボード連盟

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2010 JPBA TOUR 3rd
"MALIBU KAMOGAWA GIRLS FES"

2010年JPBAツアー第3戦
『マリブ鴨川ガールズフェス』

初日から多くの「ドラマ」

DAY 1:4人ヒートのR1、マンオンマンヒートのR2

今シーズンのサードイベントとなる"MALIBU KAMOGAWA GIRLS FES"初日が千葉県鴨川市のマルキポイントにて開催された。

天候は快晴。
真夏の太陽が容赦なく照りつける天候の中、8時よりボディボードクラスラウンド1をスタート。
このイベントはASPジャパンとの共同開催イベントのため、ラウンドごとにボディボードクラスとロングボードクラスを交互に開催される。

波のサイズは腰〜腹とスモールコンディションでラウンド1ではブレイクにもパワーがなくセットの波も本数がまとまらない。どの位置でどの波に乗るのか選手も苦労していたようだ。

トップ32名がしのぎを削るラウンド1

そんな状況の中ラウンド1を勝ち抜いたのはいい波を掴み安定したライディングを披露した鴨川に移り住んで1年が経った奥山千晶プロ、僅差で逆転負けをしながらも2位に食らいついた藁谷麻紀子プロ。
ハワイより参戦の小倉亜希プロ、地元から今年久しぶりの復活を果たした長谷川桃子プロ、現在畠山美南海アマと同率ランキングトップの西村優花プロ、新島より参戦で合計得点11点をマークした佐藤晃子プロ、接戦をものにした伊勢の三輪浩加プロ、西山三咲子プロ、初戦ムラサキプロのウィナー鈴木彩加プロ、畠山美南海アマ、昨年のグランドチャンプ井上美彌プロ、宮崎から参戦の横手奈都紀プロ、勢いが止まらない大原沙莉アマ、マークを使いギリギリで逃げきった高瀬ひろみプロ、乗りに乗る相田桃アマ、冴えたライディングを見せた後藤朝子プロの16名。

見所はヒート3、現在ランキングトップで今年全てのイベントでファイナリストとなっている西村優花プロの10.43pで2位通過したのに対し新島から参戦の佐藤晃子プロが11.00pで1位通過。佐藤選手は素晴らしい勢いがあった。

そして7ヒート、1位は大原沙莉アマの独走、見所は2位争い。
2〜4位が0.07p差という超接戦の中、2位の高瀬ひろみプロは4位の永井那旺プロをマーク。3位の岡田奈美プロとも僅差だったため一か八かの作戦であったが、見事に封じ越め逃げ切りラウンドアップを果たした。

ヒート8では2位の後藤朝子プロに逆転しようと大月啓子プロはARSにチャレンジするもメイクならず3位で敗退、望月康子プロも4位敗退という結果となった。

勝者はメインステージ横のインタビューコーナーでMC小池葵プロからのインタビュー。この模様はヒート同様全世界にネットライブ中継された。

マンオンマンが生むドラマ

ロングボードクラスのラウンド1をはさんで行われたボディボードクラスラウンド2。
ここからはいよいよマンオンマン(1対1)での戦いとなる。

ヒート1は奥山千晶の圧勝。最後には次のラウンドを意識してかARSにも挑戦するなどゆとりを見せる。

ヒート2は中盤まで大接戦。前半安定したライディングでリードを広げる藁谷麻紀子プロに対し、小倉亜希プロは元気がない。誰もが諦めかけた残り1分、ミドルのレフトブレイク。
「え!それにいくの!」という声も上がる中小倉がスピン、スピン、ロロとアクションで繋ぐ。インサイドでもフェイスが続きフィニッシュのエルロロ。得点は6.83pで大逆転!ビーチからは歓声が上がった。
ヒート終了後には友人である藁谷麻紀子プロのところへ、互いの頑張りを讃え合うスポーツマンシップに満ちた素晴らしい姿だった。

もう一つのドラマは4ヒート。西村優花プロと三輪浩加プロの対戦。
ヒートスタートと同時に三輪浩加プロが乗ったスピンからエルロロの演技は3.67p、続いて3.5pを追加する。しかしその後はライディングごとに順位が入れ替わるシーソーゲーム。
ラスト1分。数多くの応援コメントに後押しされてテイクオフした三輪浩加プロの最終ウェイブで4.67pをマークし逃げ切り。今年のランキングトップの西村優花プロは惜しくもここで敗退となった。

そして忘れてはならないのが第6ヒート。
鈴木彩加プロと井上美彌プロの一騎打ち。ファイナルデもおかしくないこの二人の戦いは小さく軽い、しかし深いターンを見せる鈴木彩加プロが井上美彌プロを大きく引き離し圧勝。イベント毎に成長する鈴木彩加プロの勢いが止まらない。

本日の最終ヒートは第8ヒート。
ラウンド1で技ありのラウンドアップを見せた高瀬ひろみプロと実力派超一流の相田桃アマの対戦。
4.5p、3.87pと得点を重ねる相田アマだが、ラウンド1で見せたようなキレがない。その中ダブルスピンから高さのあるエルロロで6.17pを出した高瀬プロが逆転!そのまま逃げ切り一日の最後にプロの意地を見せた。

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初優勝の結末。喜び・涙


DAY 2:ルールを最大限使った駆け引きで勝利を掴む!

ファイナルデーは濃霧で始まった。
8時よりヒートスタートするようラインナップポジションにゲットした選手を呼び戻しウェイティング。
35分遅れでのヒートスタート。

この日のスタートは初日勢いのあった奥山千晶プロとハワイから参戦の小倉亜希プロの戦い。
どちらも無難にまとめるがリップへのアプローチ、キレがわずかに上回った奥山千晶プロがセミファイナルへ駒を進めた。

2ヒート目は新島から参戦の佐藤晃子プロと三重は伊勢より参戦の三輪浩加プロの対戦。
スピンからロロとまとめるが得点が伸びない三輪浩加プロに対し、新島は羽伏浦仕込みのリップへのパワーアクションでスコアを伸ばした佐藤晃子プロがランドアップ。

3ヒート目は畠山美南海アマと鈴木彩加プロの若手対戦。
決勝レベルのハイレベルな戦いになるかと思ったが、この日鈴木彩加プロは今ひとつコンビネーションが入らない。いいセットを掴んでスピンからエルロロを決め7.67pを出した畠山美南海アマが大差でランドアップした。

最終ヒートは大原沙莉アマと昨日相田桃アマを破りクォーターファイナルに臨んだ高瀬ひろみプロの戦い。高瀬ひろみのライディングも決して悪くなかったが、このヒートの大原沙莉アマは手が付けられなかった。ビックセットでリップのスピンから体が出るほどのエルロロのコンビネーションにジャッジはパーフェクト10をマーク。一気に勝利をもぎ取った。

ファイナルへの関門、セミファイナル

セミファイナルの第1ヒートは奥山千晶プロと佐藤晃子プロの公認プロ同士の戦い。
このラウンドの波は水量が多くボヨつき気味のブレイクでバックウォッシュも入るコンディション。
後半に入ったところで奥山千晶プロがパワーのあるリップへのエルロロ4.37pを出し逆転するも、佐藤晃子プロもパワーライドで対抗!逆転直後のライディングで大きくボトムを回り込み大きなエルロロをメイク。すぐさま逆転仕返す。
その後レフトのブレイクでも伸びるターンからロロ2発を決めるなど終盤得点をさらに伸ばしファイナルへ進出を決める。

プロ同士のヒート1に対し第2ヒートはアマ同士の戦い。
クォーターファイナルでパーフェクト10を叩き出した大原だが、チームメイトの畠山美南海アマ相手で思うようなライディングが出来ない。3.5p、3pと彼女らしくない得点が続いてしまう。
一方の畠山美南海アマは掘れた波を選びリップアクションを確実に決めて得点を伸ばす。前半の5.17pが効いて大きく引き離したまま逃げ切った。

プロ vs アマ のファイナル

ファイナルは成長著しいアマチュアである畠山美南海選手に公認プロの佐藤晃子プロが意地を懸けて臨む戦いとなった。
序盤は接戦ながら畠山アマがリード。しかしスピードのあるターンからタイミングよくリップへアプローチした佐藤晃子プロが5.5pを出し逆転。JPBAテントで観戦中のプロ選手達から大きな歓声があがる。
その後乗ろうとした波に乗れずにプライオリティを相手に渡してしまうなどの場面も。観戦者からは大きなため息が聞こえるなか逆転に必要なポイント5.46pを懸けて乗った畠山アマのラストポイントは無情にも4.9p。残り2分逆転可能なセットが入る事はなく佐藤晃子プロが逃げ切り僅差で接戦を制し優勝!
嬉しい初優勝となった彼女はインタビュー、そして表彰状でも涙のスピーチとなった。

ライブ中継が生んだドラマ

今回の大会は終日ASPジャパンのサイトでライブ中継が放映された。
ライディング、会場の様子、そして得点ととても見やすく興奮が伝わる大会だったと思う。
そしてマンオンマンというシステム。これは大会のゲーム性をより上げ観戦には面白いシステムだ。
こうしたコラボイベントの経験が今後のJPBAに生かせればと思う2日間だった。

会場を使わせていただいた鴨川ローカルの皆様、鴨川市、スポンサーのMALIBUをはじめとした全ての協賛企業様、そして精一杯のライディングでイベントを盛上げてくれた両クラスの選手の方々にはこの場をお借りして心から御礼申し上げます。本当に暑い、熱い2日間でした。

みなさんお疲れさま!

レポート:岩波

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