2011.09. 新島アイランド カップ レポート of JPBA - 日本プロボディボード連盟

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2011 JPBA TOUR 3rd
"NIIJIMA ISLAND CUP"

2011年JPBAツアー第3戦
『新島アイランド カップ』 

真夏の太陽、どこまでも青い海、新島で開催!

淡井浦での開催

初回の新島アイランドカップを最大級の大波で開催した後、台風やスモールコンディションにより何度も延期や中止を余儀なくされて来たこの新島アイランドカップ。今年は台風が通り過ぎたタイミングで日程を迎え無事に開催することが出来た。

より多くの選手がエントリー出来るようにスケジュールを調整。土曜日到着の大型船を待ってスタートすることに。ジャッジやスタッフも当日の大型船で来島。早速スタンバイをして大会を9時にスタートした。

例年羽伏浦ポイントで開催するこの大会だが、今回は正面の地形が悪く波が見込めないことからローカルの皆様のご好意で淡井浦ポイントでの開催となった。両サイドには大きな崖がある壮大なロケーション。そしてこじんまりしたビーチには真っ青なブレイクが立ち誰もがワクワクせずにはいられないコンディション!

ダミアンキング登場!

まずは各クラスのラウンド1を2ポイントでスタート。そしてDKクラスには今回の大会に合わせて来日した世界チャンピオン2回のトッププロボディボーダー、ダミアンキングが登場!DKとプローンのダブルエントリーをしたダミアンだが、彼のDKはまさに世界トップクラス。多くのDKコンテストで優勝をしている。そして注目はヒート相手の京谷雄策プロ、そして奥山千晶プロ!世界を転戦する3名による夢の対戦がいきなりスタート。奥山千晶プロもグーフィースタンスで果敢にライディング。もちろんDKの実力ではダミアンに叶わなかったが、プロとしての挑戦には大きなリスペクトを贈りたい。

大会の裏でもう一つのドラマ

大会が無事にスタートしたその裏では実はもう一つのドラマが起こっていた。

理事の数名が前日に新島入りして大会の準備を進めたが、その際に前の週末に出したはずのJPBA運営機材一式が前日までに到着していないことが分かったのだ。スタッフだけ新島入りして機材は東京。。
バックシートやゼッケン、ジャッジシートにストップウォッチにフラッグに発電機。そして何よりポイントコールのPC一式がない!
前の週に2つの台風が通過したことで、東京からの荷物が溜まり想定外の日数が掛かってしまっていたようだ。止む終えないので、機材が届かないことを想定した用意を急遽実施。島中を走り回り各備品をお借りして当日を迎えていた。

その荷物が大会開始直前に新島陸送に到着。スタッフがすぐさまピックアップに向かう。到着してすぐにゼッケンをお借りしたものと交換。1ポイントでの開催に備えてコンテストと並行してポイントコールシステムのセッティングも行われた。

そしてスケジュールを乱すこと無く備品をすべて入れ替る。

リリーポラード1位でラウンドアップ ー ウィメンズラウンド2

ラウンド2は2ポイントで消化された。
伊勢の三輪浩加プロ、昨年のグランドチャンピオン畠山美南海プロ、静岡の望月康子プロなどが順調にラウンドアップするなか、今年勢いに乗れないルーキープロの大原沙莉プロが3位で敗退。今回もいい波でリズムに乗ることが出来なかった。

ダミアンキングとともに来日したウィメンズトッププロのリリーポラード選手は1位でラウンドアップ。小波に苦戦をしているようにも見えたが、スピンからのターンなどで見せる深いレールワークには彼女のワールドクラスのポテンシャルを感じることが出来た。

実質ラウンド1のラウンド2 ー メンズラウンド2

メンズクラスは34人枠ながらラウンド1は不在。実質ラウンド1となったラウンド2がスタート。ファーストヒートで初戦前日に行われたプロトライアルで見事プロ転向を果たした柴田雅光プロが高得点をマーク。続くヒートでは同じく茅ヶ崎からエントリーの佐藤哲弥プロも高得点でラウンドアップを果たした。そしてアマチュアではアマNO.1ライダーの粂総一郎選手、松井利久選手がラウンドアップ。
DKクラスとダブルエントリーのダミアンキングプロは宮崎から参戦の加治賢和プロに続いて2位でラウンドアップを果たす。一方残念ながら柴田泰之プロは3位で敗退となってしまった。

1ポイント、ポイントコールシステム始動。

クォーターファイナルからは1ポイントとなる。ウィメンズクラスでは大川祐子プロが勢いのあるライディングを見せセミファイナルへ。接戦が多かったウィメンズクラスクォーターファイナルはその他に西村優花プロ、井上美彌プロ、リリーポラードプロ、畠山美南海プロ、永井那旺プロ、望月康子プロ、刀根真由美プロがラウンドアップ。

メンズクラスではヒート1で今年世界を回り成長が著しい榎戸崇人プロがスピード、切れ、高さとも申し分ないライディングを披露し合計点14.25ptでラウンドアップ。ダミアンキングもそのあとに続く。その他いい波でコンビネーションを確実に決めた近藤義忠プロ、勢いに乗る加治賢和プロ、こちらもポルトガル帰りの京谷雄策プロ、唯一の若手トップアマ粂総一郎アマ、榎戸輝プロにこのヒートいいアクションを見せた清野浩之プロがラウンドアップ。

ウィメンズセミファイナル

セミファイナルとなり選手の実力は切迫してくる。波は徐々にサイズを下げ割れづらいコンディション。そんな中セットを確実に掴み高得点を出したのは畠山美南海プロ。合計得点10.05ptで1位のままファイナルへ。あとに続いたのは接戦で競り勝った刀根真由美プロ。ヒート2では高得点での戦いが繰り広げられ、圧巻のパフォーマンスを見せ合計得点13.00ptでファイナルへ進んだのは、昨日のポルトガルで開催のIBAグランドスラムシリーズ「シントラプロ」で見事2年連続2位を獲得した井上美彌プロ。そのあとに合計10.50ptを出した望月康子プロがファイナルへ。

メンズセミファイナル

メンズセミファイナルヒート1は怒濤のライディングの連続。榎戸崇人プロがロロを連発すれば、京谷雄策プロが加速から長い滞空時間のロロを見せる。そして勢いが落ちない加治賢和プロもレベルアップしたエルロロを披露、得点がどんどん跳ね上がる。結果合計14ptを出した榎戸崇人プロ、11ptを出した京谷雄策プロがラウンドアップ。
ヒート2では昨年のグランドチャンピオン榎戸輝プロが高いエルロロで高得点をマーク。合計点を11.80ptまで伸ばしトップでファイナリストを決める。それに続いたのは平塚から参戦の近藤義忠プロ。得意のグーフィーを狙い連続技を見事にメイク。合計得点10.20ptで2位。唯一のアマとなった粂総一郎選手、ダミアンキングプロはここで勢いを掴むことが出来ず敗退。

翌朝に繰り越されて開催されたファイナルヒート。

ヘッドジャッジの判断でファイナルのみを翌朝6時よりスタートすることとなり、迎えたファイナルデー。日の出からすぐの6時に予定通りDKクラスからファイナルをスタート。
DKファイナルの選手はダミアンキングプロ、初戦で初優勝した川名祐介プロ、今回ダブルエントリーした京谷雄策プロ、そして茅ヶ崎から参戦のDKライダー富田和麻プロの4名。
小波を得意とする川名祐介プロが有利かとも思われたが、やはり世界のトップがレベルの違いを見せつけた。力の無いオンショアのブレイクでロングライドとリッピングが狙いづらいと分かるとテイクオフからスピードに乗った瞬間にレールを返し大きなスプレーを飛ばす。これに得点が付くとさらに大きなスプレーを!得点は伸びて合計9.50ptで見事優勝!一方レギュラーの小波で加速からリップに乗せるなど精一杯のアクションを見せた川名祐介が合計点7.20ptで2位でコンテストを終えた。
得意のカットバックなどを見せたが、リップアクションをまとめきれなかった富田和麻プロが3位、京谷雄策プロが4位でフィニッシュ。


そしてウィメンズクラスファイナル。

メンバーは昨年のグランドチャンプ畠山美南海プロ、静岡から参戦の望月康子プロ、横浜から参戦刀根真由美プロ、千葉から参戦でポルトガル帰りの井上美彌プロ。
潮が引いて来てDKファイナルより波がしっかりしてきたヒートだが、まだスモールであることは変わりない。そんな中ミドルの波を選ぶ望月康子プロがスピンからロロを決める。井上美彌プロは軸の小さいきれいなスピンとパワフルなエルロロでショアブレイクまで攻めて行く。そして畠山美南海プロはじっくりセットを待ってテイクオフ。クオリティの高いスピンと高さのあるエルロロを決めてヒートをリード。しかしここで刀根真由美プロがこのヒートの最高得点を叩き出し先の分からない展開へ。僅差で畠山、刀根、井上が競り合う。そしてそのままヒートは終了。結果は焦らずセットを待ち自分のライディングに徹した畠山美南海プロが初戦に続き2連続優勝!2位にはあと一歩のところまで攻めながら僅かに及ばなかった井上美彌プロ、3位はドライブの効いたボトムターンからのジャストミートなエルロロで高得点を出した刀根真由美プロ、4位は善戦しながらもあと一つを出すことが出来なかった望月康子プロとなった。


四天王揃う メンズファイナル。

今年初めて四天王がファイナルに揃った。ヒート組の関係でセミファイナルで潰し合いになることが多かった最近だったがこれは見所十分!波はリップに力がないながらアクションはなんとか入るコンディション。

オープングウェイブで5.0ptを出した近藤プロが序盤をリード。近藤プロと京谷プロが左に、榎戸兄弟が右にポジショニング。榎戸崇人プロがエルロロからのエルロロをミスすると、京谷雄策プロがエルロロからエルロロをメイクし4.5ptをマーク。しかしここから榎戸崇人プロの勢いが止まらない!エルロロからスピン、エルロロエルロロのライディングには7.75pt合計点10.25ptと他を引き離す。結果合計点14.25ptまで伸ばした榎戸崇人プロが初戦に続いて2連勝!続いては左からの波を上手く掴み安定したアクションを見せた近藤義忠プロが2位。左から右にポジションを移動しいい波を掴みながら得点が伸びなかった京谷雄策プロが3位。一番右のポジションで波を待ち続けたがいい波を引いて来れないまま終わった榎戸輝プロが4位でフィニッシュ。

これで全てのヒートが終了した。


表彰式は羽伏裏のメインゲートに移動して開催された。

新島村村長賞は加治賢和プロ、新島村観光協会長賞は望月康子プロへ贈られた。



機材が届かない中でも最大限協力を頂きました新島村役場観光産業課の釜様を始め、NSA新島支部長のKSK君、そしていい波の中会場を貸してくださったローカルサーファーの皆様。本当にありがとうございました!

新島最高でしたー!!

文章:岩波重之  写真:吉岡昌彦、岩波重之

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